Case
買取スタッフのヒトコト
こんにちは、査定デスクです。
今回は、当店でお買取させていただいた旧型ZOIDSの第2弾「マッドサンダー」のメンテナンス(主に清掃作業)についてご紹介いたします。
■マッドサンダーについて
「マッドサンダー」は1987年にトミーから発売された、ゾイドの中でも屈指の大型機体です。
モチーフはトリケラトプスで、迫力満点のデザインが特徴的。
劇中では「キングゴジュラス」の登場まで共和国最強ゾイドの座を維持し続けました。
大型ゾイドの中でもその存在感とメカニカルなディテールの完成度から、コレクター人気が非常に高い一体です。
■買取品のご紹介
前回ご紹介させていただいた「キングゴジュラス」同様、こちらも中々の強者。
ただ、なぜか下顎パーツにホコリがびっちり付着していました。
おそらく口を開けた状態で長期間ディスプレイされていたのでしょうか……その姿から愛着の深さもうかがえます。
■分解・洗浄から
キングゴジュラスの時とは異なり、今回はゴムキャップの生存率が高め。
中には伸縮性がしっかり残っているパーツもありましたが、やはり一部は劣化・粉砕しているものも……。
そして、バラされたマッドサンダーがこちら!
今回はゴムパーツの状態を考慮し、分解は必要最小限にとどめて洗浄を行いました。
なお、洗浄中の画像は……今回も撮り忘れました(申し訳ありません!)
■乾燥・再組み立て
全パーツをしっかりと乾燥させた後、丁寧に再組み立てを行いました。
今回の個体も、ところどころに前オーナー様による補修の跡が見られ、その一つひとつから深い愛着が伝わってきます。
そして――ついに完成した姿がこちら!!!
残念ながら、パーツの欠品や破損が多く見られましたが、全体的な印象としてはまだまだ状態は悪くなく、十分に再生可能な範囲でした。
ちなみに、今回もやはり…動きませんでした。
ただ、内部構造はスケルトン仕様で確認しやすく、ギアやモーター自体は非常にきれいな状態。
モーターやコード類を新調すれば、動力部分も復活する可能性が高そうです。
このように、当店では動かないゾイドや一部欠品があるものでもしっかり評価させていただきます。
旧ゾイドをお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください!
■おまけ:ウオディック&カノンフォートも登場!
今回、マッドサンダーとともに「ウオディック」と「カノンフォート」もお譲りいただきました。
もちろんこちらの2体も、洗浄・乾燥・再組み立てを丁寧に実施。
驚いたのは、どちらも説明書が付属していなかったにもかかわらず、完成写真を頼りに無事組み上げられたこと。
これは、当時のパーツ設計がいかにしっかりしていて、ユーザー目線に立った構造だったかを物語っています。
今なお多くのファンに支持される理由が、こうした“造りの良さ”にあると再認識しました。
■最後に:設計思想に息づく“丈夫さと美しさ”
毎回ながら感心させられるのが、各パーツの“頑丈さと完成度の高さ”。
発売から30年以上が経過しているとは思えないほど、パーツ一つひとつが肉厚で、しっかりとした造りです。
分解や洗浄中には、「壊してしまうかも…」と不安になる場面もありますが、実際にはほとんどのパーツがしっかりと耐えてくれました。
(※もちろん、絶対に壊れないとは言いません!)
一般的なプラモデルでは考えられない強度と設計思想。
あらためて、当時のトミーの技術力と“ゾイド”というブランドに込められたこだわりを感じます。
■ゾイドは、今もなお現役です
現在でも旧型ゾイドが高額で取引されているのは、決して「懐かしさ」だけが理由ではありません。
・精密なパーツ設計
・高い耐久性
・そして、完成時の圧倒的な存在感――。
それらすべてが、長く愛され続ける理由だと実感しています。
担当:IM