買取スタッフの
ヒトコト

　造形村のウェブサイトを参照すると、このキットの商品ページには次のような言葉があります。

「日本海軍機最後の意地 スケールモデラーの意地」

「日本海軍最後の意地」という言い草には、個人的に思うことが多々あるわけですが、「スケールモデラーの意地」については納得せざるを得ません。
　というのも、このキットの最大の売りである十八気筒エンジンや四門の三十ミリ機銃、小型化されたコクピットといった内部構造を見てみてください。ここまで忠実に再現されたものは他にそうは見られないと思います。さらに本キットのコンセプトノート（別売り）については、なんと112ページにも及ぶそうです。もはや「意地」というより一種の「狂気」すら感じます。

　組み上げてしまえば外からは見ることができない内部構造。その見えない箇所にこそこだわりを持つのが、愛好家の矜持なのでしょうか。そういえば、タモリさんがとある番組で「人間は相手に情を抱けば抱くほど、内蔵に近づきたくなる」といった主旨のことを言っていましたが、この言葉は対象がプラモデルであっても通用するのでしょうね。